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そしてこの「おてんとうさまがほしい」は、その後、全国(約300カ所以上)で上映されてきました。折しもレーガン元米大統領が「自分はアルツハイマー病である」と公表したのが1995年‥‥来たる21世紀を目前にして、介護・高齢福祉の問題が大きく社会に問われ、叫ばれ始めた時期でした。
以後4年の歳月をかけ、渡辺さんがこの映画「おてんとうさまがほしい」を通して、深刻な高齢化社会を迎えつつあるこの現代社会に投げかけてきた問題提議は、多くの介護者を励まし、絶大なる支持を得てきました。とりわけ、この作品の上映をきっかけに地域にできた、痴呆症老人を支える家族や介護者の会の活動と共に、老年痴呆に対するより深い理解を社会に呼びかける一助となりました。
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