かかる深刻な事態のなかで

どんなに正当な理由があるとしても、またどんなに強い後ろ盾があるとしても、
命あるものが痛みを負う戦争という暴力には、ひとかけらの正義もありません。

子どもたちの上に、そして兵士の上に爆弾を落とす権利が誰にあるというのでしょうか。
また、兵器で傷つくのは当事国民だけではなく、
出口なきこの戦争は、世界中の人々にも大きな精神的ダメージを与えています。

たくさんの試みのなかで得られた「朋」を取り巻く笑顔といのちの輝きが、
平和な社会にもたらす大きな役割に、
私たちは、今こそ、もういちど目を向けていきたいと思います。
自分だけが・・・ではなく、誰もが、生まれてきた喜びを噛みしめて人生を謳歌できるように。
苦痛で顔を歪め、涙に頬をぬらしている人が、世界中にひとりもいない社会をみんなでつくるために。

世界に起きているこのような事態の下だからこそ、
映像で大切なことを伝えることが、今、私たち上映スタッフにできる反戦行動、と強く感じています。

「朋の時間〜母たちの季節〜」上映事務局スタッフ一同
平和への祈りをこめて
2003.3.29


米軍によるイラク空爆が始まって一週間、
東京 BOX東中野で「朋の時間〜母たちの季節〜」のモーニングロードショーが始まりました。
上記の文は、その際にやむにやまれぬスタッフの想いを表紙に綴ったものです。