【主な制作スタッフ・撮影協力】

作品タイトル: 普通に死ぬ〜いのちつなげて〜

著作・配給
motherbird
製作
motherbird / Cinema Sound Works
監督 ・ 撮影 ・ 構成 ・ 編集
プロデューサー
貞末麻哉子
プロデューサー 
梨木かおり
音 楽
木 kodama 霊
ナレーター
余 貴美子  
ポストプロダクション
Cinema Sound Works
録音
中山隆匡
整音
東 凌太郎
スタジオ技術
加藤詩織 
DCP
村原孝麿 
制作協力
media EDIX 和田至亮
アルファーエージェンシー
撮影協力
社会福祉法人インクルふじ
兵庫県伊丹市 しぇあーど
兵庫県西宮市 青葉園
NPO法人くじら 陽だまりの家




<主な制作スタッフ2名(マザーバード)の紹介>

貞末・梨木・洪の3名は、マザーバードを結成して20年になる.。
(現在 洪 は休職中のため貞末・梨木の2名で運営している)

 代表の貞末麻哉子(貞末麻哉子の作品一覧)は1986年制作にプロデューサーとしてデビュー作となった「ゴンドラ」(伊藤智生監督)、に続き、1991年には「あーす」(金秀吉監督)と劇映画のプロデュースを手がけたあと、「阿賀に生きる」で記録映画の上映運動に初参加し、1993年に「水からの速達」で初めてのドキュメンタリー作品のプロデューサーとして制作に参加した。
 その後、「おてんとうさまがほしい」「風流れるままに」「伝承」「梅香里」など、多くのドキュメンタリー作品の制作・上映プロデュースを手掛けたが、梨木かおり・洪 福貴とは「あーす」の制作現場以来、常に共に作品にかかわる間柄となった。
 2001年に、「朋の時間
〜母たちの季節〜」(西山正啓監督作品)の製作委員会に参加したのをきっかけに共働プロダクション・マザーバードを3人で結成。 以来、主にドキュメンタリー映画の制作・販売・関連本の出版などを手がけて、2021年で20年を迎えた。
 マザーバードで制作した長編ドキュメンタリー作品としては、「晴れた日ばかりじゃないけれど」「普通に生きる〜自立をめざして〜」「ぼくは写真で世界とつながる〜米田祐二22歳〜」続き、本作が第4作目となる。


 

【プロダクションノート】

  〜いのちの自立〜 に取り組む人たち


 監督
・撮影・構成・編集・プロデューサー : 貞末麻哉子
貞末麻哉子の作品一覧


 2020年が明け、猛威を振るい始めた未知なる新型ウイルスによって人類はあらたな生命の危機に瀕し、世界は今も数多の「死」を経験する事態に陥っています。
 本作の完成を目前にして余儀なくされたコロナ自粛の最中、『普通に死ぬ』というタイトルの是非をわたしは再考しました。前作『普通に生きる』から約10年、撮影中から『普通に死ぬ』というタイトルをイメージしていましたが、実際に重い障がいのある人たちの生活には、あまりにも「死」が日常的にありました。それに重ねてコロナ禍により、誰の前にも「死」が顕在化することとなって、『普通に死ぬ』というタイトルが、多くの人の心や状況を傷つけることになってしまうことをわたしは恐れたのです。
 しかし、訪れた災禍による新しい生活様式は、「死」への恐怖や不安だけでなく、生きづらさのある人々の不自由さや不便さを、誰にも等しく強くイメージさせる機会となって、人々の「痛みを知る」視点を変化させたように思います。「死」は決して忌み嫌うべきものではなく、むしろ正面から描いてこそはじめて「生」の意味と向き合えるのではないか。この作品に登場する人々の優しく強いちからを借りて、そう主張する本作の使命に正直に、タイトルは『普通に死ぬ』に決める勇気を得ました。
 前作のテーマは「自立」でしたが、本作のテーマにも「自立」があります。「自立」とは「従属や支配から離れて他者の助力なしで、自分の力で独り立ちすること」と一般的には理解されていますが、では重い障がいのある人の「自立」とは?
 人が、ほんとうの意味で「自立」するとは、「いのち」として立つ、立たせる、立ち合う、ことなのではないか。 それは、互いの「いのち」を骨身から尊重し合ってこそはじめて成し得るのではないか。 この映画にはそんなふうに「生」を支える人たちが登場します。支えられる障がいのある人たちもまた、多くの人々の人生を支えています。誰もが対等に「生き合う」ことができる場所。そんな場所をこの映画では探しました。